『自転しながら公転する』を読み終えて


林真理子も唸る傑作!『自転しながら公転する』


以前から、読みたくてうずうずしていた本です。
図書館の予約が果てしなく、待ちきれずにメルカリで購入♡


主人公の都(みやこ)は茨城のアウトレットモールの
洋服屋さんで働く契約社員。
どこにでもいるアラサー女子で、結婚を意識しつつも
将来に対する確固たるビジョンはなく目の前の日々を
たんたんを過ごす生活。


つき合い始めた彼(寛一)はのちに中卒、元ヤンと知る。
家族の病気、幸せそうに見える友人、職場の人間関係に
ぶつかりまくり・・・。
どうして自分ばかり・・・と嘆きたくもなるし、気力ももがれる。


私など年代も立場も違えど、夢中で読み進めるのは
どこにでもいる平凡な女性の、どこにでもある日常に
共感して安心を求めたいのだと思います。


友人の鋭い言葉、職場のセクハラへの対応など、
勉強になりました。


そして読み進める中で、プロローグがこれ程気になって
仕方なかった本はありません。
好みはあるのかも知れませんが、このプロローグが
あってこそニャン君という存在を際立たせることに
繋がっていたと思いました。


寛一は何気に読書家でサラリと知識(うんちく?)を
披露するさまも素敵でした。(^^)